月並みな表現ではありますが、2025 年もあと1月となりました(※執筆時点)。

皆さまもご存じかと思いますが、12月は旧暦の月の呼び名(和風月名)で「師走(しわす)」です。この師走の由来は師(僧侶)が忙しく走り回る姿からと言われており、年末の忙しさや人々が慌ただしく動き回る月であることを的確に表現していると言えますよね。

現代でも12 月は「年末商戦」という言葉があるように、ビジネス最大の山場が来る業種も多く、一番忙しい月として認識されております。

それだけ仕事を頂けることは大変有難いことではありますが、勢いに任せてやるだけではいつしか体が不調に陥ります。やはり適度な休養が必要です。

休養不足は疲労を招き、生産性を下げ、その結果、仕事が終わらず残業になり、更なる休養不足に陥ります。

このような悪循環は今まで個人の問題と片付けられておりましたが、従業員が心身の不調により本来の生産性を発揮できない状態を指す「プレゼンティーイズム」による企業の経済損失は、近年大きな課題となっています。

 

そういったこともあり「ライフワークバランス」が日本でも提唱されていますよね。ところが、多くのビジネスパーソンは今なお上手に休めていない状況が続いております。

というのもパソコンやスマートフォンが普及した現代は、いつでもどこでも仕事ができるため、オンとオフの切り替えが難しくなっているのです。

また「長時間労働は美徳、休むと周りに迷惑をかける」といった日本人特有の意識が根強く残っていることも、休みづらさを助長していると指摘する専門家もおります。

これらは単に精神論でどうにかなる様なものではなく、仕事量の多さや人間関係のストレスが、セロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンといった脳内神経伝達物質の分泌を低下させることが医学的に解明されており、これらの不足は脳疲労やメンタル不調を引き起こす要因になります。

これらを放置すると自律神経も疲労によって乱れ、交感神経が常に優位な過緊張状態になり、肩こりや便秘、不眠といった不調が表れてきます。

更に疲労が蓄積するとホルモンバランスが乱れ、高血圧や糖尿病のリスクが高まるとも言われております。

疲労は痛みや発熱と比べ軽視されがちですが、実は病気の前段階であったりするので放置は禁物です。

では疲労の原因となる休養不足はどう解消すれば良いのでしょうか?

 

私もそうですが多くの人は休養と言えば睡眠と捉えがちですが、専門家によると「疲労の対義語は活力。休養の目的を疲労で低下した活力の回復・向上と捉えると、寝るだけの守りの休養では物足りない」として、「より積極的かつ主体的な攻めの休養が必要」と訴えております。

この専門家が定義する休養モデルには①休息(睡眠、休憩)②運動(ストレッチ、ウォーキング等)③栄養(バランスの良い食事、腹八分目)④親交(家族や友人との会話、ペットとのふれあい等)⑤娯楽(音楽鑑賞、ゲーム等)⑥造形・想像(DIY、料理等)⑦転換(旅行、外食等)の7タイプがあります。

これらを複数組み合わせることで、休養効果が飛躍的に高まるそうです。

例えば、家族で一緒に(親交)温かいスープを作った(造形・想像)後、歩いて(運動)公園に出かけ(転換)、持参したスープを皆で味わう(栄養)。

このように自分なりのリフレッシュ法を見つけ、活力を高めるために行動する、これが攻めの休養の極意と言えるのではないでしょうか。

ただそれが良いと分かっていても、責任感の強い人ほど休みベタで中々踏み切れないところもあるかと思います。

これに対し専門家は「仕事のペースを落とす→休みを計画し実行する→休みの効果を体感する」という段階的なアプローチを勧めております。

 

これから当事務所も繁忙期を迎えますので、計画的に「積極的休養」を取り、仕事のパフォーマンスを上げて乗り切っていきたいと思います。

(参考:日本経済新聞 令和7 年11 月15 日朝刊「睡眠では物足りない」)