今回の税制改正で最も注目された「103万円の壁」について、ご説明させて頂きます。
所得税の計算上、給与所得から控除できる「給与所得控除の最低額55万円」と「基礎控除額48
万円」の合計額が103万円となるため、主婦や学生などがパートやアルバイトで得た給与収入に対し、所得税がかからずに働ける最低ラインということで「103万円の壁」と呼ばれています。
今回の改正で、以下の通り「103万円の壁」が引き上げられることとなりました。
1.給与所得控除の改正
従来まで給与所得控除の最低額は55万円でしたが、改正後は65万円となります。
2.基礎控除の改正
改正後の基礎控除額は以下の通りとなります。
施行時期は、2025年分の所得税から適用されます。
ただし、給与等や公的年金等の源泉徴収税額については、2026 年1月1日以降支払い分からの適
用になります。
※注意点 源泉徴収税額に関しては今年1年据え置きになりますので、4月から再度計算をし直す等の作業は必要ございません。
<まとめ>
近年の税制改正では一番と言えるほど、多くの方々にとって納める税額に影響が出てくるものとなっ
ております。
従前より減税となる方が多くなると見込まれ、主婦や学生などの働き控えの解消が期待される一方、税額計算や事務処理において複雑な点も多数ございますので、不明点は当事務所までご相談下さい。