私は6/14(土)に開催された東京青年税理士連盟(以下「東京青税」)の定期総会にて会長に就任致しました。

過去何度か東京青税のことはコラムで触れておりましたが、改めてどういう団体かご説明致します。

東京青税は税理士の社会的使命と職責とに対する深い認識のもとに、税理士制度の発展強化をはかることを目的として設立された任意団体で、昭和37年に設立されました。

団体名に「青年」とありますが、入会資格は税理士であれば男女問わず、年齢制限はありません。

また税理士試験に合格している方で、税理士登録をしていない方も準会員として入会することができます。

現在、会員の年齢も20代から80代までおり、新米税理士からベテラン税理士まで幅広い層の方が会員となっています。

このように東京青税は多くの税理士の賛同を得て発展を続け、現在では約500名の会員を有しております。

 

実際にどのような活動を行っているかというと、税理士制度及び租税制度等に関する調査研究をしてあるべき税制、あるべき税理士制度を提言、税理士としての資質の向上を図るための研修会及び研究会等の開催、また、仲間意識の醸成を目的とした気軽に参加できる楽しい厚生行事の開催、テニス、麻雀、軽音楽の同好会活動をしています。

 

私が東京青税を知ったのは、先に税理士試験に官報合格していた受験仲間に、1月に開催される税理士試験合格者祝賀会に招待されたのがきっかけでした。

とりあえず合格を祝ってもらえ、タダ酒も飲めるということで正直訳が分からない感じで参加していたのですが、途中研修会の講師を担当している会員のお話を聞き、税理士試験では知りえない税理士業の奥深さを知った瞬間、とてつもない衝撃が体の中を走り、税理士業の奥深さを学べる東京青税に対する興味がグッと上がり、当日迷わずに入会致しました。

 

ただ入会当初は仕事に家庭に忙しく、参加出来る活動は限定的でしたが、たまに研修会やイベントに参加すると先輩方が優しく声を掛けて下さったお陰で、気持ちが切れることなく青税活動を続けることが出来ました。

入会4年目から事務所の経営が軌道に乗り始めたことで役員を仰せつかり、活動を重ねるごとに今度は自分が青税の良き伝統と魅力を後輩に伝えていこうという気持ちになって参りました。

それから部長、委員長、副会長をお任せ頂き、また全国青税という全国組織の納税環境整備委員長の職も仰せつかりました。

青税は納税者の権利擁護のために納税者権利憲章の制定を目標に掲げ活動を継続しています。しかしながら政府の動きは鈍く、中々制定には至っておりません。

そんな状況の中、私は改めて納税者権利憲章の制定の必要性を説き、制定に向けての要望書を委員長として取りまとめました。これはかなり大変な作業で、通常1年で任期が終わるところを2年かけて取り組みました。

そのような活動の成果が出たのかは分かりませんが、今年3月には「納税者権利憲章の策定を含め納税環境整備について検討」を行うとした2025年度「税制改正関連法」案への付帯決議が可決されており、青税の悲願である納税者権利憲章の制定が現実味を帯びてきております。

これからが大事ではありますが、税務の歴史の転換点の最中に携われたのも東京青税に入会したからこそで、充実した税理士人生を送れていると自負しております。

 

設立から60年以上の団体の長として1年間舵取りを任されましたが、活動を重ねるごとにその責任の重さをひしひしと感じております。

ただ自分らしさは失わず、自分のため、会員のため、納税者のため、税理士業界のために力を尽くして参りたいと思います。

東京青税HP

納税者権利憲章の制定に関する要望書