去る8月11日にパリオリンピックが閉幕しました。
前回の東京大会は自国開催ということもあり、コロナ禍中であったものの開幕前から注目が高かったですが、今回はいつの間にか始まっていたという印象で開幕前の盛り上がりはいま一つだったように思います。
しかし開幕すると日本人選手は連日のメダルラッシュで注目度は爆上がり、最終的に過去最多の20個の金メダルを獲得するなど大活躍しました。
また今大会は、お家芸である柔道や体操での活躍だけでなく、かつてのお家芸であった男子レスリングや、フェンシング、やり投げなど日本人に不利とされてきた競技、スケートボード、ブレイキンといったいわゆるアーバンスポーツなど、多種多様な競技で金メダルを獲得したのも印象的でした。
このような結果を残したのも、まずは各競技団体が底辺拡大のための普及活動に努力し、環境整備に尽力されてきたのが大きいかと思います。
それに加え、SNSやYOU TUBEなどの動画サイトが身近になり、それぞれの競技の魅力を効果的に伝えられるようになったのも、普及活動の後押しになっているようにも感じております。
更に身体能力の高い若い選手を国全体で育成し、より適性のある競技に転身させるなどの取組みも行っていると聞いております。
さてオリンピックを観戦してメダル獲得するような選手は、身体能力や競技スキルに優れているのはもちろん、何と言っても「勝負所」を良く分かっているなということを改めて感じました。
競技開始から決して攻め急ぐことなく守りを固めながら準備をし、勝負所となったら畳みかけるように攻撃し、一気に決着をつける。その様は何度見ても痛快そのものです。
恐らくオリンピックに出場する選手は皆それを分かって臨んでいるかと思いますが、ではメダルを獲得する選手と何が違うのでしょうか?
今回のオリンピック競技ではありませんが、野球では一流打者とそうでない打者との違いを専門家は「一流打者は2ストライク取られるまでは、自分が打てるボールが来なければ見逃し、来たら一発で仕留めヒットにする。2ストライク後からはストライクゾーンにボールが来たら、とにかくバットに当てるようにスイングする。」と言っております。
そのためには「まず自分がどういう打者で相手投手がどう投げてくるか事前に分析し、狙い球を絞ること。そして狙い球は確実にヒットに出来るよう普段から練習すること。また2ストライクで追い込まれた時のことを想定して、バットに当てる練習をすること。」が重要とのことです。
つまり自己分析、相手分析を的確に行い、自分の勝負できるポイントを見つけ出し、そこで確実に結果を残すよう、更に難しい状況も想定し何とか食らいつけるよう準備することかと思います。
ビジネスの世界でも「勝負所」は存在します。
そもそもの勝負所を見誤ったり、勝負所で決めきれる力が無い、勝負所で攻められず勝機を逸してしまったりすると、事業が大きく傾く可能性すらあります。
その勝負所も自身のビジネスだけに目を向けていれば良い訳ではなく、世間全体の動向や法務、労務、税務などの法律はどうなっているのかをしっかりリサーチする必要があります。
とはいえ事業者一人でその情報を集めるのも限界がありますので、当事務所を始めとした専門家を積極的に利用して頂ければと思います。