最近のニュースを見ていると、次の総理大臣は誰になるのかについて盛んに取り上げられていますね。
日本では先に行われた衆議院の解散総選挙で、与党である自由民主党、公明党が過半数割れを起こし、ひょっとしたら政権交代が起こりうる状況になっていますから、国民の関心があって当然と言えば当然です。
ここ最近の政治の迷走は目を覆うばかりで国民の不信が募っているだけに、総理が変わることで少しでも良くなって欲しいとの願いもあって、余計に関心が高くなっているかもしれません。
私も税制面において、インボイス制度、電子帳簿保存法、定額減税など複雑すぎる改正に辟易しております。次の政権には納税者の利便性を損ねない税制の確立をとにかく期待したい次第です。
政治の世界ではこの他に、兵庫県の斎藤元彦県知事の処遇についても少し前まで連日メディアを賑わせていましたね。
斎藤知事が繰り返し行ったとされる「パワハラ」や「おねだり」について告発を行った部下に対し、斎藤知事はそれらを「嘘八百」とし公益通報として取り扱わないばかりか、左遷人事を行ったことで、結果的にその部下は追い込まれ命を落としたことになったのが問題の発端です。
この件は、このままでは知事としての資質が問われ大変なことになると思い心配した部下が、意を決して進言したのにもかかわらず知事の座を脅かす存在と捉え、耳を貸さずに更に強権的な行動を知事がしたというのが本当のところなのではないかと私は思っております。
結果、斎藤知事に対し不信任決議が全会一致で可決され、知事の座を追われたのですから、部下の進言に耳を貸していれば…と思わざるを得ません。
さて歴史は繰り返すと言いますか、あの有名な徳川家が豊臣家を滅ぼすために戦った大阪の陣においても、舞台裏では同様のことがあったと言われております。
それというのが大阪の陣の前、大阪城では徳川軍を撃退すべく豊臣家幹部による軍議が開かれ、策が練られていた時のことです。
そこで兵法に明るい軍師真田幸村は、「籠城は、援軍が期待できる時に有効な作戦です。援軍が期待できない今回の戦いでは、兵法孫氏の言う先手必勝こそ、大切です。徳川家の軍備が整わないうちに、先制攻撃をしかけるべきです。」と単なる籠城では勝ち目はないと考え、場外での野戦を主張しました。
しかし、豊臣秀頼の母淀君は反論し「故太閤秀吉殿が築いた大阪城は、非常に強固です。徳川の手に落ちるはずなどありません。」として籠城戦を譲りませんでした。
それから幸村がどんなに主張しても取り入れられることはなく、豊臣方の方針は籠城策に決定してしまいました。
実際に戦いとなったら、真田幸村の上手さが発揮されたことで、あと一歩のところまで徳川家を追い詰めたものの、結果は皆さまご存知の通り、豊臣家の全滅で幕を閉じました。
このような史実を見てもお分かりの通り、部下や外部専門家が優れていても、それを使う人間、つまりトップの器量次第で結果が決まるということです。これは経営の世界でも同じことが言えます。
アナタは部下や外部専門家の進言や提言をスルーしていないですか?
分析や検討もせずに自説を押し通して、相手の意見を無下に突っぱねていないですか?
耳は貸して進言や提言を受け入れたとしても、それをしっかり行動に移せていますか?
もし営業や組織の確立で上手くいっていないと感じるようであれば、今一度上記に基づいて自身の行動を見つめ直してみてはいかがでしょうか?