令和6年も残りわずかとなりました。年末の訪れを知らせるものは色々ありますが、私は紅白歌合戦の出場者の発表を聞くと「ああ今年も年末が迫ってるんだな~」と実感します。

紅白は年々視聴率が低下し、「オワコン」という声も聞かれますが、私は小学生の頃から毎年楽しんで視聴しております。

今年は大ヒットしたCreepy Nuts の「bring bang bang born」がどんな演出で披露されるのか楽しみにしておりますが、もう一つの注目は41 年ぶりに出場するTHE ALFEE。

前回はリアルタイムで見ていなかっただけに生で紅白で歌うのが見られる、アル中(熱狂的アルフィーファン「アルフィー中毒者」の略)の私にとってはたまらない紅白となりそうです。

 

さて紅白では物議を醸す曲が時々披露されますよね。そのような曲で私の中で印象に残っているものの一つに、2010 年植村花菜の「トイレの神様」があります。

当時は「NHK でトイレの曲?」「フルコーラス歌わないと歌詞のストーリーが繋がらなくなるけど、さすがに10 分は長いのでは?」などの声が上がっていましたが、NHK はフルコーラス歌わせるという英断を下しました。

それによって歌の良さが視聴者に伝わり、その後はネガティブな声は聞かれなくなりました。

それもそのはず、トイレ掃除が苦手な自分におばあちゃんが「トイレにはキレイな女神様がいるから、毎日キレイにしていたら女神様みたいにべっぴんさんになれるんだよ」と言われたのを、おばあちゃんとの思い出と共に歌っていたのですから。

「トイレ掃除は誰でも出来ることだけど、単調だし、汚くて臭いから積極的にやりたいと思う人は少ない。でも一定周期で必ずやらないといけないことでもある。それだけにしっかり継続して出来れば、人間性が磨かれキレイになれる。」と私はこの歌詞を解釈しました。

人間小さな心掛けが大事ってことですよね。

 

そんな小さな心掛けの大事さを、今年開催された税理士会の音楽イベントで改めて感じる時がありました。

そのイベントはひょんなことからお誘いを受けたのですが、当初余り乗り気ではありませんでした。

というのもメンバーの中に過去一緒にライブをやった人もいたのですが、その方はチューニングなど練習前の準備が非常に緩慢で良いイメージを持っていなかったからです。

準備が遅れればそれだけ全体での練習時間が短くなり、本番ステージの質も下がりますからね。チューニングに音楽スキルの差は関係ないだけに、初心者を言い訳にしているのが当時イベントを企画運営していた私としては許せなかったのです。

しかし今回は(たまたまですが)私が現在組んでいるバンドのドラマーも参加し、元セミプロ目線でステージ上で気を付けるべきことについて、準備面も含め細かく指導があったことで練習が良い感じで引き締まり、その方もその指導をしっかり受け入れて練習に臨んでいたようでした(ある意味元セミプロの指導はそれだけ説得力があったということですね)。

すると本番ではその練習の成果を遺憾なく発揮でき、自然と会場から「アンコール」を頂ける大盛り上がりのステージとなりました。

その方も「こんなに楽しいステージは初めて!」と終わったあと興奮気味に語っておりましたが、そこで私から「ステージに臨む心掛けが良くなればこうなるんですよ。」と伝え、続けて「以前はチューニングにも無駄に時間を掛けてたでしょ。そういった気持ちの緩みは音に出るものなんですよ」と言うとその方はハッとした感じになり、「音楽の上達で大事なことを分かったような気がします」と返答されました。

余り乗り気でなかったイベントも、終わってみれば楽しく、大事なことも何年か越しに伝えられ、私の中で今年一番印象に残るイベントになったかもしれません。