少し前の話になりますが、令和8年度税制改正が3月31日に無事可決されました。
本年は2月8日に衆議院の解散総選挙があり、バタバタな政局であったためどうなるかと心配されましたが、何とか間に合った感じです。
4月1日から施行となっている改正項目が多くあるので、影響の大きい項目については先行してご案内して参りましたが、今後実務上どう対応すべきか政府等から順次公表される見込みです。
これらの情報を積極的に収集し、対応方法が分かり次第、改めて皆さまにご説明させて頂きます。
さて税務における法律の解釈は非常に難しいです。
しかし税理士としてこれが出来なければ正しい税務対応が出来ませんので、商売になりません。
それゆえ税理士試験で法律解釈能力を問われるわけですが、私の場合、時間をかけて勉強していったことでそこはクリアできました。
ただ税制改正では全く新しい制度も出来たりしますし、その情報も12月に与党税制改正大綱が公表されてから改正案が可決されるまで、わずか3ヶ月ほどしかありません。
この短期間でモノにするのは本当に大変ですが、何とかしなければなりません。
そこで私は税務の研修会に数多く参加することで、どうすれば早く解釈できるようになるのかヒントを探してきました。
そんな中、東京青年税理士連盟で開催された税法学原論研究会で、租税要件とは「課税団体(どこが税を徴収するのか)」「納税義務者(租税債務を負担する者)」「課税物件(課税の対象となる物、行為、事実)」「課税標準(課税物件を金額、価額、数量などで表したもの)」「課税物件の帰属(納税義務者と課税物件の結びつき)」「税率等」であると聞いた時に「あっ、これだ!」としっくりきたのでした。
それ以来、新しい税法が出てきたり、中々お目にかかれないレアで難解な税法が出てきたりした時は、これにあてはめて考えることによって、理解が早まるようになりました。
しかしながら、これを実務経験が浅い業界人や一般人向けの税務セミナーで話しても理解してもらえません。
私もこのようなセミナーでお話をする機会もあるのですが、いつもどう説明しようか悩んでいたものです。
ただあるセミナー講師を頼まれ、レジュメを作成している最中に話す項目を整理していた時に「これは良いかも!」と思いついたものがありました。
それが「5W1H」でした。
「5W1H」は皆様中学校の英語で習ったのでご存知かと思いますが、英語の疑問詞「When(いつ)」「Where(どこ)」「Who(誰)」「What(何)」「Why(なぜ)」「How(どのように)」の頭文字を表したものです。
これを例えば税法にあてはめてみれば「When(事業年度の末日までに)」「Where(国内で)」「Who(中小法人が)」「What(性能が良い機械を買ったら)」「How(税金をオマケしてくれる)」といった感じです。
かなり分かりやすい印象になったのではないでしょうか?
ここでは「Why」は表には無いのですが、実は外せない要素であります。
なぜかと言えば、税法の規定には必ず趣旨があり、趣旨に添わない形で適用してしまうと「租税回避」と判断されてしまい、思わぬ税負担が発生する可能性があるからです。
でありますので税法の判断では「Why(なぜこの規定が作られているのか)」も考慮していきます。
この「5W1H」ですが、税法のみならずビジネスでも重要なファクターですので、ビジネスに応用可能です。
特にビジネスをどう広げていくか、どう見直していくべきかという重要な局面を迎えている方は、ぜひ「5W1H」にあてはめて検討してみて下さい。
きっと頭が整理できて、有効な策を立てられると思いますよ。

