前回のコラムでは、何故自分の時間を削ってまで私が租税教室に携わっているのか?たっぷりとお話ししました。熱くなりすぎで少々長めの文章になってしまいましたが…

さて私は租税教室に携わるようになって今年で5年目に突入します。それ以外でもセミナーや勉強会でお話しする機会があるのですが、いつも思うのが「どうやったらこの難しい税制を分かりやすく伝えられるか…」であります。プロ同士であれば、知識に多少差はあるものの基本的な部分は詳しく説明せずとも伝わります。みんな税理士になるために難しい試験をクリアしてますからね。しかし一般の方々に説明する時はそうはいきません。概要を伝えても今一つピンと来ないことも多いですし、だからといって踏み込んで説明すると難しくてついてこれないことも多いです。しかもセミナーはポイントを絞って説明しないと時間内に収められません。税理士になりたての頃、セミナーの講師を仰せつかっても中々その辺の塩梅が上手くいかず、終了後いつも自己嫌悪に陥っておりました…

しかし租税教室で講師を務めるようになってからは、そういったことも無くなってきました。租税教室は一応スタンダードなスクリプトがあり、それに沿ってやれば基本時間内に収まるようになっておりますが、それだけだと生徒たちにイマイチ響きません。やはり強弱をつけたり、話に枝葉をどう付けるかが重要でその辺りは講師の力量に懸かっています。一方租税教室は小学5年生から対応しているので、そこまで目線を下げて言い回しも平易にしていかないといけません。

それだけスキルがいるのでもちろんいきなり講師をやることは無く、最初は先輩講師の補助として授業をひたすら見学し、流れを勉強してきました。流れが分かってきたら新米講師を集めての練習会がありましたので、そこでロールプレイング。そこで先輩講師のOKが出て初めて講師として登壇出来ました。ちなみに私の初講師は、当初予定していた先輩講師が体調不良となったため前日に急遽登壇が決まるという、バタバタな展開でのことでした。当然準備する時間も殆どありませんでしたが、時間の許す限りシミュレーションを繰り返し、当日臨んだ結果…後日アンケートを確認したら、ほぼ全て「分かりやすい授業だった」との回答を生徒たちから頂けました!また私の授業で税金に興味を持ったある生徒が後日、税金のレポートを書いたという嬉しい報告もありました!

それから租税教室で更に経験を積んだことによって、講師としてのコツを掴んでいくのが手に取るように分かってきました。そのお陰で租税教室以外での講師やお客様への税務の説明もスムーズに分かりやすく出来るようになり、手前味噌ながら各所から「こんなに分かりやすい説明は初めて!」とお褒めの言葉も頂くことが多くなりました。

そんなこともあって今では「小学5年生にでも分かる税務の説明が出来る税理士」という形でアピールポイントを発信しております。

先にも申しましたが、税金は納得して納めるのが大事かと思います。しかし専門家の説明が上手くなかったことにより仕組みがよく分からず、流されるままに納税している方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度当事務所にご相談下さい!

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