当事務所も8月20日より開業10年目に突入しました。
その間、無我夢中で走り続けたので本当にあっという間という感じで、ゆっくり振り返ることも無かったのですが、改めて開業からのことを思い返すと色々ありました。
まず税理士として開業するに当たって、親族に税理士がいた訳では無いので、最初はお客様ゼロからスタートしました。その頃は何をするにも暗中模索で、果たして自分は開業税理士としてやっていけるのか?開業当初は不安しかありませんでした。
しかし自分の資質を信じ、少しずつ出来ることを積み重ねていった結果、今日の様に仕事が出来るようになりました。これも偏に私を税理士としてご依頼して頂いているお客様のお陰です。
さてこのような形で無我夢中にやっている中、昨年とある研修会で税理士として必要な資質について話を聞くことが出来ました。
この話は税理士に限らず、経営者の資質という形に置き換えることも出来ますので、簡単にご紹介させて頂きます。
ビジネスマンとして仕事をしていくには、資質としてまず「知性」が求められます。「知性」とは①物事を考え、理解し、判断する、いわば人間の知的能力であり、②感覚によって得られた素材を整理・統一して新しい認識を形成する精神のはたらきでもあります。
これがあることによって「真面目、コツコツ頑張ってくれる」「顧客側に立ってくれる」「技術面で頼りになる」「1個の解をほぼ確実に導き出してくれる」という評価をお客様より頂けます。
サラリーマンであればこの能力で十分とも考えられますが、裏を返せば「言われたことしかやらない」「顧客に不利な情報は伝えない」「無機質な対応しかしない」とも言えます。また問題点の解決策も一つしかないことはほぼあり得ません。
経営者となると問題点に対していくつもの解決方法がある中で、自社にとってベターな方法を選択し決定するという重要な役割がありますので、「知性」だけでは乗り切れません。そこで必要になるのが「野性」です。「知性」と「野性」を融合して初めて経営者に必要な資質が備わります。
「野性」とは①生まれたままの荒っぽい性質であり、②教育などによって変えられていない、本能のままの性質であります。正に「三つ子の魂百まで」の魂と言ったところでしょうか。
この「野性」があることによって「ポジティブで挑戦的」「ありのままの事象を受け入れる」「思考や行動が面白く、大胆」「いくつもの解を導き出そうとする」様になれます。
しかし、生まれ持って「野性」的な要素が乏しい方もいらっしゃるかと思いますが、そんな方は大人になったら「野性」を磨くことはもう出来ないのでしょうか?
答えはもちろんそんなことはありません。
「人やモノに気を使える人間になる」「常に貪欲に雑学を吸収する」様に努力すれば、大人になってから「野性」を磨くことが出来ます。それによってアンテナが高くなり情報が集まる様になりますし、その情報に対しての知識があれば的確な分析が出来るようになります。
ちなみに私は幼少のころからクイズ番組が大好きで今でもよく見ていますし、暇さえあればWikipediaも色々と見ています。そう考えると生まれ持って経営者の資質があったのではないかと、研修会を聞いた後に強く思いました。
そんな私から、もし雑学を増やしていきたいということであれば、ネットで「今日は何の日?」というのを毎日調べてみて下さい。楽しみながら「野性」を磨けますよ!