前回のコラムで税理士による無料相談の中止の影響で、確定申告相談会場での予約が大変になるのではとお話ししましたが、やはりこのままではマズいと国も考えたのでしょう。今年も確定申告の期限が4/15まで延長されました。これである程度混雑も分散されるとは思いますが、それに甘えていつまでも作業を始めないと4月に入って大変な目に遭ってしまいます。申告が必要な方は例年通りの対応をして頂ければ、多少思った通りの時期に相談会場に行けなくても慌てずに済むかと思います。そういうヤキモキは嫌だ!という方は当事務所にご相談頂ければと思います。

さて令和2年分の確定申告ですが、大きな改正点は年末調整の時にもお話ししましたが、「ひとり親控除」創設など主に人的控除で色々とありました。そこに関してはキチンと入力が出来れば問題無いかと思いますが、今回はそれと併せ新型コロナ関連で色々と留意すべき点があります。これは自ら判断しなければなりませんので、注意が必要です。下記にまとめましたので、ご確認頂ければと思います。

 

(1)医療費控除関連

①マスクの購入費用は医療費控除の対象になるか?→対象にはならない

②PCR検査費用は医療費控除の対象になるか?

→「医師による判断」の場合は対象になる

→「自己判断」による場合、原則対象にはならないが、検査の結果「陽性」で引き続き治療を行った場合は対象になる

③オンライン診療での費用は医療費控除の対象になるか?

→「オンライン診察料」は対象になる

→「オンラインシステム利用料」も対象になる

→「処方された医薬品の購入費用」も対象になる

→「処方された医薬品の配送料」は対象にはならない

(2)寄付金控除関連

指定行事(イベント)の中止等により生じた入場料金等払戻請求権を放棄した金額(20万円限度)は寄付金控除の対象になる

【寄付金控除を受けるための具体的な流れ】

・文化庁・スポーツ庁のHPにて当該対象イベントか確認

・イベント主催者に対し払戻しを受けないことを選択すると、主催者より「指定行事証明書」と「払戻請求権放棄証明書」が発行されるので、確定申告の際にその証明書と共に申告