今年の7月より人気ドラマ「半沢直樹」がスタートしましたね。
前作は私自身色々忙しくてしっかり見ていなかったのですが、
話題作が復活ということで今作は毎週欠かさず見ております。
このドラマは大手バンカーの半沢直樹が、
銀行内で不正を働き、私腹を肥やしている者に果敢と立ち向かい、
数々の妨害に逢いながらもその不正を暴き、
公の場で謝罪させるという「倍返し」をどうやって成立させるかが見所ですが、
その痛快さは正に現代の「水戸黄門」の様で、
日頃私利私欲のため力のある者からの理不尽な要求に辟易している人たちが多くいる世の中だけに、
高視聴率になるのも頷けます。
さて8/30放送の回では大手航空会社の再建を任された半沢が、
何とか自力での再生が出来るよう奔走しているものの、
国土交通大臣が政府主導の再建タスクフォースを発動することにより、
貸出金融機関に債権を放棄するよう迫り、
その邪魔をする半沢を目の敵にして数々の妨害工作を行うという状況から始まりました。
それから半沢はメインバンクが動けばタスクフォースは回避できると踏み、
一縷の望みを託してそのメインバンクの担当者に直談判しに行きました。
メインバンクの担当者も自力再生が重要だとは分かってはいるものの、
政府直轄の組織であるため、役員一同政府の言いなりで話しが進まず、
どうにもならない状況を涙ながらに訴えてきました。
しかし諦めきれない半沢は再度メインバンクの担当者にアポを取り、
金融機関として正しい判断をして頂くようお願いしたのでした。
そこで担当者からバンカーであった父から金融機関の心得として
「貸すも親切、貸さぬも親切」という言葉を聞かされたことを話し始めました。
大手航空会社の経営が傾いたのも、メインバンクが必要以上に貸出しをして甘やかしたことにより、
自力で利益を出す努力を怠る体質を作ってしまったことを、
この言葉を引用して担当者が半沢に反省の気持ちを伝えたのでした。
私はこの言葉を聞いて、改めて「顧客支援とは何か?」を考えさせられました。
経営が厳しい状況では金融機関からの融資により、
何とか資金繰りをしのいでその間に立て直すことが重要なことは間違いありません。
ただそれは大ケガをした患者に輸血することと一緒で、
一命は取り止められるものの、大ケガした部分を治療しなければ最終的には助かりません。
しかし大ケガを治療する時、大変な痛みを伴うので人間どうしても敬遠しがちです。
そんな状況で「おーよしよし、痛かったね」なんていう人は、
本当に助けようという気が無いのは一目瞭然ですよね。
そんな専門家にあなたは協力を仰ぎたいと思いますか?
既に経営方針のところで触れてますが、当事務所はお客様の健全な発展のサポートを理念としています。
そこで専門家として心を鬼にして財務体質改善のために厳しいことを申し上げることもあります。
そのスタンスはこれからも変えずにやっていこうと思います。