前回のコラムではインボイス制度の概要をお話しましたが、今回からインボイス制度が導入されることによる影響をお話していきたいと思います。

さて個人事業である程度実績を重ねていったら、多くの方は法人成りを検討するのではないでしょうか?法人成りすれば対外的な信用もアップし、ビジネス上有利に働くことで資金繰りもしやすくなります。それだけではなく税務上も役員報酬・退職金の支給、生命保険料の損金算入など、法人の方が節税に繋がる項目が多いのも事実です。その中でも「消費税の2年間免税」という理由が私の中では1番多いように思っております。

消費税は前回のコラムでもお話した通り、全ての事業者に納税義務があるわけでは無く、その課税期間の基準期間(原則として2年前の事業年度)の課税売上高が1,000 万円を超えるかどうかで決まります。そうすると創業してから2事業年度の間はそもそも基準期間が無いので、原則的には免税事業者になります。これは法人成りでも同様で、当該事業をそっくりそのまま個人から法人にしたとしても、事業体は別人格になるので法人成りから2事業年度の間は原則免税事業者になります。

しかしインボイス制度が導入されると、免税事業者との取引は仕入税額控除の対象外となるため、取引先にとって免税事業者との取引が多ければ多いほど消費税の納税額が増えてしまいます。その結果、免税事業者は取引から排除される恐れが出てきます。そうなるとインボイス制度の下では免税事業者であるのが不利に働く可能性があるので、令和5年10月からは「法人成りによる消費税の2年間免税」という制度は無くなりはしなくても、非常に使いづらい状況になるのではと考えられます。

それであれば今のうちにその恩恵に与りたいと思う個人事業者の方は思うのではないでしょうか?もしフルに恩恵に与るようにするのであれば、遅くとも今年の10月までに法人登記する必要があります。そのためには準備期間も必要なので、9月末までにはジャッジしなければなりません。7月も明日から後半となりますので、残された時間は2カ月半しかありません。

既に当事務所においても法人成りのご相談は、ご契約されているお客様からも多くありますし、インボイス制度導入後を見据えて法人成りしたい事業者様の新規のご相談も増えてきております。こういうコラムを書いていて言うのもなんですが、これから同様のご相談は間違いなく増えていくと思われます。そうなった時、当事務所もそうですが法人登記手続きを担う専門家、司法書士のキャパもいっぱいになる可能性があり、思い描いていた時期に法人成り出来ないことも十分に考えられます。

まだ当事務所は対応できる状況ですので、法人成りを検討されている個人事業主の方はお早めにご相談を。

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