今年も残すところあと1月となりました。当事務所は昨年末よりスタッフを新たに加えて業務するようになり、6月頃までは体制作りや教育などに時間が割かれたことから本当にバタバタで、時間があっという間に過ぎていった感じでした。

私も新体制になる前に色々と準備はしておりました。しかし新しいことをやろうとするとどうしても想定外のことが起きます。というより想定外なことだらけのような気がします。ではもっと準備を入念にしておいたらという後悔は全くしておりません。なぜそういう思いになっているのかと言えば、開業したばかりの頃に受講したセミナー講師の言葉が強く残っており、それを実践したからでした。

その時に受講したセミナーの講師は開業してから5年程は全く食えないダメな税理士だったそうですが、あることをし始めてから瞬く間に引く手数多の税理士になったとのことです。そのあることとは何かというと…とにかく仕事を何でも引き受けたとのことです!

「何だ!そんなことか~」と思うなかれ、これって出来そうで中々出来ません。皆さんもそうかと思いますが、知識や経験が無い業務は敬遠しがちです。その講師も最初はそんな感じで尻込みしていたようですが、それが仕事が増えない原因とある時に気づき、それからは知識や経験が無い業務も積極的に依頼を受けるようになったそうです。ただ受講者からは当然の如く「怖くなかったのですか?」と質問がありましたが、講師はこう回答しました。

「税理士の業務は非常に高度で幅が広いので、リスクを考えたらそれは怖かったです。でも何かを変えない限り状況は好転しないと思い、腹を括りました。でもそれによって知識のない業務について勉強する機会をいち早くもらえ経験を積めたので、仮に失敗しても直ぐに善後策を打てました。結果お客様にご迷惑をかけることも余り無く信頼を早くに勝ち取ることが出来て、どんどん次に繋がっていきました。致命傷にならない最低限のリスクヘッジは必要ですが、その準備が出来たらあとは「やる」だけ!やってみて知らないことが出てきたとしても、それから必死になって分かるまで勉強すれば良いんです。」と。それ以来私は最低限のリスクヘッジはしつつ、とにかく思い切って何でもやって参りました。

人間に与えられた時間は1日24時間と皆平等です。それだけに限りある時間を有効に使えるかどうかで、事業の発展スピードが格段に変わってきます。それにまだまだコロナの影響が残っている以上、何かしろ新しい取組は今後も必要となってくるでしょう。そうなってもまずしっかり準備(Plan)したら、すぐに行動(Do)し、結果が出たらそれを振り返り(Check)、改善策を考える(Action)。このPDCAサイクルを実践してみて下さい。