親の会社に入社した後継者のあなたは、

今、その責任の重さに押しつぶされそうな思いをしていないでしょうか?

 

「会社の業績を伸ばさなければならない。」

「会社を潰してはならない。」

「良い会社にしなければならない。」

 

このような重い責任感は、後継者にとっては、

恐れさえ伴う、心を震わせる感情だと思います。

 

こうした責任に真面目に向き合おうとする後継者のあなたは、

とにもかくにも、まずは結果を出そうと試行錯誤されているのではないでしょうか?

 

にもかかわらず、努力に見合った結果が出ていないという状況でしたら、

このコラムが少し役に立つかもしれません。

 

1.やらされ感に注意

後継者の中には「やらされ感をぬぐい切れない」という方が結構いらっしゃいます。

一旦は「親の会社を継ごう」と決めたものの、

頑張れど頑張れど報われない状態があると

「好きでやっている訳じゃないのに…」などと愚痴りたくなることもあります。

 

その背景には、

 

  • 社内で自分の意見や存在が尊重されない
  • 「○○すべき」という思考に支配されている
  • やっていることの価値が感じられない、何のためにやっているかが分からない

といった、上記のような感覚があることが多いようです。

つまり、「自社や自分の選択を、他人の価値観に合わせようとしている」ことが根本にあるようです。

 

他人の価値観に合わせると、他人からの評価を強く意識し、

「結果重視主義」に陥りやすくなります。

つまり「やらされ感」で苦しんでいる後継者は自分以外の誰かの価値観に支配されているのです。

そこから逃れる唯一の方法は「自分の価値観で行動すること」。これに尽きるかと思います。

 

 

2.「無難」になっていないか

取り組んでいることに対し他人からの評価を強く意識し「結果」を意識すればするほど、

下す決断は「無難でつまらない」ものになりがちです。

「絶対に失敗したくない」という思いが強いと、安全で確実な方法として、

「前例がある」「世間や同業他社で上手くいっている」などといった方法を採ってしまいがちです。

 

しかし世の中に、「絶対に上手くいく」方法など存在しません。

同業他社が上手くやっていたとしても、自社とは個性も違えば客層も違います。

上手くやれた他社と同じように成功する保証など、どこにも無いのです。

 

 

さて皆さんの前に何か一つ解決すべき課題があるとしましょう。

その解決のために、誰もが選びそうな無難な選択肢と、

「他人はやらないだろうなぁ…でも、やってみたら何が起こるだろう?」

ワクワクするような選択肢があれば、あなたはどちらを選びますか?

 

無難な選択をすれば、いつもと同じ予想通りの結果が手に入るかもしれません。

ただ想定以上の結果が出ることは、ほぼ期待できません。

 

逆に面白そうな選択をすれば、良くも悪くも興味深い結果を得られるかもしれません。

それは楽しいだけではなくハラハラ・ドキドキという不安も伴います。

 

不安な感情を含めて楽しむことが出来れば、

私たちは大胆に「楽しそうな選択肢」を選び続けられるかもしれません。

 

仮に悪い結果が出たとしてもそれが分かったことで、

次回以降良い選択をする確度が上がっていきますし、

善後策を考える貴重な経験を出来たとも言えます。

 

それを繰り返すことでそういった挑戦が会社の文化となり、

体力となる可能性は高いと思います。

そして、俄然仕事が楽しくなるのではないでしょうか。

 

あなたの会社でも、嫌いな仕事を我慢してやるのではなく、

同様の効果を楽しく出せる方法を考えて、試してみませんか?

(参考文献:月刊ビジネスサミット2021年6月号)

 

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